★『王の男』記者会見★
カム・ウソン:コンニチハ。チャンセン役を演じた、カム・ウソンです。みなさんにお会いできてとても嬉しく思っております。
イ・ジュンギ:はじめまして、コンギル役のイ・ジュンギです。よろしくお願いします。(日本語)
チョン・ジニョン:ハジメマシテ。私はヨンサングン役を演じた、チョン・ジニョンです。みなさんにお会いできて、本当に嬉しいです。
Q:役作りで注意された点は?
チョン・ジニョン:歴史的の人物では暴君として記述されています。
私が演じた王は、悲しい人間の姿を描いたと思いました。
テレビドラマや、小説で何度も誰かが演じてきたのですが、監督も今までのものとはまったく違うヨンサングンを望んでいました。
特別気をつけたことはなかったのですが、私は元々、演じるときは準備をしてから演じるのですが、今回の映画はそうはしませんでした。
ヨンサングンの内面を感じとることができて、嬉しかったし、観客のみなさんも内面を見て頂けた様で嬉しく思っています。
カム・ウソン:まず、個人的には経験したことがない役で、初めての経験が多かったです。民族的なもの、歌や技というのは、初めての経験でした。
芸人の役だったので、熟練した芸人に見えるように、撮影に入る前にたくさんの準備期間をおきました。
内容的には、原作では、ヨンサングンとコンギルの二人が主人公ですが、映画ではチャンセンとコンギルとヨンサングンの3人が主人公になっているので、コンギルとチャンセンがいるときは、できるだけ差別化し、コンギルを通して、チャンセンが目立つように、チャンセンを通してコンギルが目立つようにとそういうふうな切っても切り離せない縁の部分に重点を置きました。
イ・ジュンギ:コンギル役は、男性でもなく、女性でもない中世的な妙な感じのキャラクターで。全体的にシナリオを読んだときに感じたのですが、何を考えているのかわからない神秘性な点に重点を置いて演じました。
表現や、行動するときも、果たして、この人物は何を感じているのかわからないという印象を持たせる演技をしなければならなかったので、難しかったです。そいう点では先輩方に特にチャンセン役をしていたカム・ウソンさんにアドバイスをしてもらったのでなんとか演じていけました。
私が難しかったのは、私が妙な感じの雰囲気をどう見せることができるか心配しながら苦労しながら演じていきました。
中世や女性的な振る舞いは難しかったです。
Q:視線は女性の方にも参考になると思いましたが…。
イ・ジュンギ:意図的なことではなくて、そういう点も、先輩たちに相談してみたと思います。私はもともと目つきがとても強いので、コンギルの純粋で神秘的な部分を見せなければいけないのですが、どういうふうに見せなければいけないのか考えました。そして、進められた映画を観て、女性の目の使い方を見て研究しました。
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Q:シェイクスピアに近いものでしたが、撮影中にシェイクスピアを聞かれたり感じたりしたことはあったか?
シェイクスピアの演出家、蜷川幸雄という人は知っているか?
カム・ウソン:あいにく、そのシェイクスピア演出家の名前は初めて聞きました。イ・ジュンイク監督が映画を作る前に、この映画はシェイクスピアの全ての要素が入っていると。また、自負心を持っていると、この映画がそのことによって完成度が高まるのではないかという話をしていたときがありました。そう話を聞いてみると、あちこちにシェイクスピアの要素が入っていたと思います。
原作となった方にも入っていたと思います。
チョン・ジョンミョン:たぶん、シェイクスピア要素があるのは映画の中に芸人が出てきて、映画の中でもう一つ劇中劇というものが入っていたのでハムレットを連想される方がいると思います。
監督がシェイクスピアの要素があると言ったのは、そういった部分を言っていたのだと思います。
監督は、監督なりに卓越した演出力でこの映画を引っ張っていかれたと思います。
シェイクスピアの要素がありつつ、韓国の伝統のものがいろいろ混ざっています。
監督はよくこの映画は難易度が高いとおっしゃっていたのですが、観ていただいた方が、楽しんでいただけたのかが気になります。
そして、申し訳ございませんが、演出家の名前は初めて聞きました。
イ・ジュンギ:先輩方が良いコメントをされたので…
この映画を撮りながら、監督も悩んだと思います。なぜなら、シェイクスピアという作品は温かさもあり、力の入りすぎた悲劇的な感じを与えるだけではいけなくて、監督は本当に苦労したと思います。みなさんが新しい作品を作っていきたいという気持ちで撮影に望んでいました。
私はそんな作品に参加できたことが光栄に思っていて、満足しています。
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Q:蜷川幸雄さんは?
イ・ジュンギ:ワカリマセン(笑)。
Q:先輩にどんな映画を推薦されたのか?
王とコンギル、コンギルとチャンセンの関係をどのようにとらえながら演じていたかをおしえてください。
イ・ジュンギ:2つ作品があって、一つは記憶に無いんですけど。
目の動きに注目するようにとカム・ウソンさんが薦めてくれて、
(カム・ウソンにタイトルを聞いて)
あ、はい。2つの作品を薦められました。
コンギルという役が女性でも男性でもない役なので、男性が女性を演じるより、女性の目だけに集中して研究するようにと薦められました。
映画のタイトルは、エルビマリナ?
カム・ウソン:私が薦めた作品は内容的にはこの映画に関係ないもので
で薦めました。
質問の中で、チャンセンとヨンサングンの関係についてですが。
権力とはかけはなれた自由な人間だと思います。
死というのは避けられることはできただろうけど、コンギルとの避けられない関係のため、コンギルのために、自分の自由のために(死を)選んだと思います。
(説明になったかな?)
イ・ジュンギ:コンギルとチャンセンとヨンサングンの関係は、よく質問を受けました。チャンセンとコンギルの関係は、演技していたときは兄と妹のような、そんな関係だったのではないかと思います。
それから、ヨンサングンに対しては、コンギルも親がいなくて、ヨンサングンもそういう感じに近い環境で育ったので、コンギルに対しては母性本能を感じることがあったのだと思います。決してその関係は、同性愛だとは思っていないし、そう言われるのがとても負担でした。
演技をしているときも、同性愛を描いているという意識はまったくありませんでした。最後に悲劇を迎えますが、チャンセンと夢を見てきた自由という人生の終わり方を選んだと思います。
チョン・ジョンミョン:チャンセンとコンギルにとってヨンサングンという人物はわからなかったと思います。また、監督もそういう風な描き方を望んでいたと思います。
掴みどころが無い人物として演じて欲しいと監督が言っていまして、観客もヨンサングンを見たときに彼は何を考えているのかわからないようなそういう人物として描いて欲しいといわれました。歴史上ではよく知られた人物でしたが、私自身も演技をしながらどういう人物なのかわかりませんでした。わからないまま、現場に行って撮影をしながら新しいことを感じたときにそれを演技の中にとりいれるというやり方で、演じていきました。
それは私にとって新しい経験でした。瞬間瞬間に役になりきって、そのときに感じたことを演技に反映させたと思います。
結局、演じていた俳優の私でさえどういうふうにヨンサングンを捉えて良いのかわかりませんでした。実際の歴史上のヨンサングンはクーデターによって失脚して、島流しになって、そこで30代前半で死ぬという人生を送っています。
劇中では、コンギルはヨンサングンを愛し、そして、チャンセンは嫉妬していたのかとよく聞かれますが、私はそうとは思いません。
ヨンサングンはコンギルを愛せないでしょう。なぜなら、愛することができない人なので、コンギルを愛することはできなかったでしょう。
私は何かキャラクターを演じるときに、そのキャラクターの職業などどういうものなのかを考えながら演じるのですが、自分が総理の役を演じたときは、自分がこういうふうに演じたら悪口を言われるのではないかと思ったりすることがあるんですけど、ヨンサングンに関しては誰も彼の見方をしていなかったのではないかと思います。それほど、ヨンサングンという人物は寂しい人物だったと思います。
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Q:イ・ジュンギさんは撮影後も女性らしさが残ってしまったことはありましたか?また、カム・ウソンさんとチョン・ジョンミョンさんはイ・ジュンギさんにクラクラときてしまったことはありますか?
イ・ジュンギ:コンギル役をするとき、先輩達や、監督さんが行動でも言葉でも無条件役になりきらなければならないということでした。
撮影が終わった後は、抜けるのに大変でした。
この映画の後に、私が参加した映画の監督さんは自分が以前の映画の雰囲気が残っているということで苦労したと思います。
実際、4ヶ月間はコンギルとして生きてきたので簡単には抜けられませんでした。
映画が終わってからは、男性でもない女性でもないあいまいな動作になってしまったんですけど、逆に言えば、それだけ役になりきっていたので、抜けるのに大変でした。
現場では、できるだけ綺麗に見せたくて、みんなから愛情を注がれたい気持ちで現場にいました。
カム・ウソン:イ・ジュンギさんは普段、男らしいので逆にそれが困ってしまったことがありました。
オーディション審査のときの、最初の行動では、普通、オーディション会場に来るなら、女性っぽくして来なければいけないのに、
「こんにちは。イ・ジュンギです」ってやって、男っぽくしていたので、この子は一体何なんだろうと思ったことがありました。
映画では原作とは違い、コンギルとチャンセンの同性愛の部分は強調されていないし、異性としてはコンギルを見ていなくて、あくまでも運命を共にする相棒としてコンギルのことを考えていました。
ヨンサングンの見方は違うかもしれないですけど、私には異性としての感情はありませんでした。
ただ、イ・ジュンギさんの唇が本当にキレイなので、自分も知らない間に、演技をしながら唇を見ていたときがあります。(イ・ジュンギ笑)
チョン・ジョンミョン:撮ってから時間が経ったので、あまり覚えてないのですが、映画の中では執着だったのではないかと思います。
個人的に、彼のスタイルは私のスタイルではありません。(会場笑)
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Q:撮影中のお話などお聞かせいただけますか?
カム・ウソン:
今回はいろんなことを学ばなければといけませんでした。
「パンソリ」という伝統的な韓国の歌や綱渡りはもちろんのこと、韓国の伝統的で民族的なものはすべて身に着けていなければいけませんでしたし、映画の中でそれが自然に出来るように、撮影に入る二ヶ月前に訓練期間を持ちました。
そのようにして一生懸命苦労して役作りをしていたわけですが、撮影中はみんなの呼吸がぴったりあっていましたので、いつも予定のスケジュールよりも早く終わってしまったんですよ。それで時間が余るということが沢山ありましたので、こちらから監督に何か撮りましょうよと提案して、即興でいくらか撮影をすることになりました。
その中でコンギルとチャンセンがアドリブでワンシーンワンカットで撮ったシーンがあったんですが、
そのとき、二人が近づきすぎて、唇がちょっとぶつかってしまいまして、私は口の中に傷を負ってしまって、6針縫ってしまうことがありました。
ただ、残念なことにそのシーンはカットされてしまって、本編にははいっていません。
イ・ジュンギ:本当にカム・ウソンさんには申し訳ないことをしたなと思っています。
私も撮影中なんどか危険な状況になったことがあるんですよ。撮影中、とても緊張していましたので、ちょっとでも緊張がほぐれてくると、返って怪我をしそうになったりしてしまいました。
後は役になりきろうと思って、お酒を飲んでしまったのですが、本当に酔ってしまい、階段から落ちてしまったことがありました。下手をしたら大怪我をしてしまって、自分のせいて撮影が延期になっていたかもしれない、そんな状況もありました。そのようなことも今となってはいい思い出になっています。
また、韓国には民族村という昔の村を再現した村があるのですが、そこで撮影しているときによく外国人が観光にきていまして、私を見て韓国の美しい女性だと思いこんで、一緒に写真を撮ってくださいといわれました。その時は非常に妙な気分でもあり、また少し不愉快だったりもしたのですが、自分が男だということを明かさなければと思い、普段の声を出したところ、外国人が逃げてしまうというようなこともありました。
先ほど、不愉快だったといいましたが、間違われるというのは、しっかりと役づくりができていたということですので、満ち足りた気持ちでもありました。
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★『王の男』来日記者会見の動画★

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Q:韓国で大ヒットしてからみなさんの生活で何かかわったことはありますか?
カム・ウソン:私は、この王の男という映画の撮影を終わってかれこれ一年以上たっています。
その間、別の映画を撮っていたわけですが、いつも同じ姿勢で同じ気持ちで、どの作品にも望まなければいけないという気持ちでいるつもりです。
この作品は韓国でも関心を持っていただいて、今では、外国の方にも関心をもっていただいているわけですが、それによって自分自身がそれほど変わったということはありません。ただ一つ、こうしてほめられると、まるで試験を受けてその試験に無事にパスした時のような、そういった気持ちになりますね。
ただ、韓国で公開した時にはあまり有利ではない条件の中での公開でした。同じ公開時期に外国の超大作系の作品が沢山公開されていましたし、韓国の作品でも非常に大きな作品があったんです。そういった競争の中で公開されるという、そういう時期にあたってしまいました。
そんな中でこの映画が、観客動員数を更新したのは本当に成功したんだといえると思います。ですので確かに一つの記録ができましたけれども、それは、この映画は本当に国民に支持されたのだということの結果だと思っています。
ですので、この映画を観ていただくときも、そういった大作の映画だというのではなくて、韓国的な題材を扱った人間性豊かな、ディティールにこだわった、いろんな人間の感性が描かれているている映画なんだという風に観ていただければと思います。
そして、この映画の中には人間愛が描かれていますので、その人間愛の部分を見つけようという、そういった気持ちでこの作品を観ていただければ感動できるのではないかと思います。
イ・ジュンギ:私の場合はまだまだ未熟者で、そういう未熟な人間がいきなりこういう光栄をいただきましたので、その中でどこかぎこちなさを感じていました。急に注目されてしまったような気がして最初の数ヶ月間というのは途惑うことも、しばしばありました。しかし、この映画は私にとって多くのいい経験をもたらせてくれた作品だと思っています。その反面ちょっと騒がれたりしていやな思いをしたこともないわけではないですが、結果として俳優としての大きな夢をもつことができました。欲もでてきまして、もっともっといろんな役をいただいて、自分の実力を高めて、それを発揮したいという俳優としての一つの夢をもつことができました。
幸いみなさまから人気をいただいておりますが、それにあまり頼らずに、これからも一生懸命に真心をこめて映画を撮って、いい俳優だね、といわれるようなそういう俳優になりたいと思います。本当にこの映画に出られたことは自分にとって光栄でした。
チョン・ジニョン:自分自身は撮影の前と後で変わったところはないなと思います。ただちょっと老けたかなというくらいですね。後、感想をいわせていただきますと、この「王の男」という映画は韓国で本当に多くの方に愛していただいた映画です。映画を作る人たちというのは興行成績がどうのこうのというよりも、まずこの映画を撮って観客のみなさんと意思の疎通をとりたいという気持ちで作っている訳ですが、幸い多くの方に観ていただけて評価をいただけて嬉しく思っています。
これから日本をはじめ、外国でも上映が予定されていくわけですけれど、みなさんには特別な視線でこの映画を観てもらうのではなくて、
自分の人生と周りの状況を振り返る、そして自分の運命というものを考える、そういう余韻のある映画だと思いますので、落ち着いて楽しんでこの映画をご覧いただければと思います。
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